3月11日の東日本大震災の被害に遭われた方には,心よりお見舞い申し上げます。今回の地震は,マグニチュード9.0であり,観測史上最大規模の地震であったようです。
気象庁のホームページから,過去に起きた地震の震度について知ることができます。震度とは,揺れの大きさを測る尺度です。地震の規模を示すマグニチュードとは少し違う概念です。最大は震度7であり,このレベルになると,人は立っていることもできず,建物やビルなどが倒壊するとされています(気象庁震度階級関連解説表)。今回の地震は,当然,この最高レベルに相当するものです。
私は,上記のホームページのデータベースを使って,1926年1月1日から2011年3月10までに起きた地震の震度を,度数分布の形に整理しました。データベースのURLは以下です。
http://www.seisvol.kishou.go.jp/eq/shindo_db/shindo_index.html
この期間中の地震の回数は,合計で170,933件と記録されています。おおよその年数(85年)で除すと,だいたい,1年あたり2,000回ほどの地震が起きてきたことになります。もっと均すと,1日あたり5回というところです。まさに,わが国は地震大国です。
さて,震度の分布をみると,まあ,震度1というごく軽微のものが全体の4分の3を占めています。震度5を超えたものは338回で0.19%,震度6を超えたものは42回でほんの0.02%です。震度7の最高レベルのものは2回。1995年の阪神大震災が,このうちの1回と思われます。では,震度6を超えた42回の地震の具体的なすがたを紹介しましょう。
先ほどの表に記載された42回に,今回の東日本大震災を加えた43件です。43回中28回が,2000年以降に起きています。天変地異の前触れでしょうか。震源は,北日本の沿岸地域に多いようです。地震の規模を示すマグニチュードは,7以上が18回,8以上が3回です。今回のマグニチュード9.0は,確かに観測史上最大に位置しています。
私は,何か事があると,それが過去の長期的な歴史の中のどの辺りに位置づくのかを明らかにしたくなります。最後になりましたが,被災地における避難民の方々の安全をお祈りいたします。