もう少し,世界の旅を続けましょう。今回と次回では,各国の人口の配偶関係構成がどうなっているかを見て回ろうと思います。現在のわが国では,30代の前半でも,およそ半分が未婚者ですが,他国ではどうなのでしょうか。
総務省統計局『世界の統計2011』から,世界の16か国について,年齢層別の配偶関係構成を知ることができます。統計の年次が古い国もありますが,それには目をつぶることにしましょう。性別は,男性に限定します。下記サイトの表2-8から,各国の数字をハントし,エクセルでグラフをつくりました。
http://www.stat.go.jp/data/sekai/02.htm#h2-08
まずは,日本を含むアジアの5か国のグラフをお見せします。最も上の年齢層は,「~歳以上」と読み換えてください。たとえば,中国の場合,最も高い年齢層は「60歳以上」というように括られています。
日本は,2005年の『国勢調査』の数字が載せられているようです。他の4国に比して,未婚者の青色の領分が大きいことが明白です。先述のように,30代前半でも,半分近くが未婚者です。30代前半の未婚者率を出すと,日本は47.1%,インドは8.2%,インドネシアは11.8%,韓国は28.1%,中国は7.2%,です。わが国の特異性が際立っています。
次に,北米と南米の3か国のグラフをみてみましょう。アメリカ,カナダ,およびブラジルです。いずれも大国です。上記の資料には,各国の2000年のセンサスの数字が載っていました。
わが国を除くアジア諸国に比べたら,未婚者(青色)のシェアが大きくなっています。アメリカでは,死離別者の比重が大きいことも注目されます。私と同年齢の30代後半だと,全体の12.4%がこのカテゴリーに属します。わが国では,わずか3.8%です。アメリカでは,離婚率が高いことによるものでしょう。
私は35歳で未婚者ですが,30代後半の未婚率を上記の8か国について出すと,日本は31.2%,インドは3.5%,インドネシアは4.5%,韓国は10.6%,中国は5.7%,アメリカは17.9%,カナダは21.3%,ブラジルは12.5%,です。
むーん。他国で暮らすとなると,私のような輩は,結構プレッシャーを被るだろうなあ。インドでは,わずか3.5%の中に入っています。でも,ヨーロッパ諸国の統計をみると,いくぶんか気持ちが和らぎます。それは,次回ということで。