18歳人口のうち,どれほどが大学に行くか。現在では,ちょうど半分ほどです。同世代の2人に1人が大学に行く。大学全入時代といわれる所以です。
では国公立大学に限るとどうか,その中でも最高峰の東大・京大に入る者は人口比でみてどれくらいか。こういう疑問もあるでしょう。2013年春の入学者実数(学部)は以下のようです。ソースは,文科省『学校基本調査』ならびに各大学のホームページです。
国公立大学入学者数 … 130,984人
東大・京大入学者数 … 6,179人
2013年春の推定18歳人口は,3年前の中学校・中等教育学校前期課程卒業者で代替すると123万1,117人です。よって18歳人口に対する比率にすると,国公立大学入学率は10.6%,東大・京大入学率は0.5%という計算になります。*分子には浪人も含みますが,ベースの世代からも浪人を経由して入る者が同程度いるものとし,両者が相殺するとみなします。
国公立大学入学者は同世代の10人に1人,東大・京大入学者200人に1人です。思ったより出現率が高いなという印象ですが,18歳人口が減ってきていますので,こんなところでしょうか。
旧帝大入学者,私立の名門大学入学者というように,情報の量を増やしてみましょう。2013年春の18歳人口に占める,大学入学者の量を面積図で表現してみました。数値は,18歳人口全体(123万人)に占める比率です。①~⑤は,国公立大学ないしは私立大学入学者の内数であることを申し添えます。
大学入学者の比重は,国公立と私立を合わせて,ちょうど半分ほどです。点線の図形は,有力大学の入学者数ですが,図にしてみると結構いますね。①~⑤の合算値は7.5%であり,同世代の13人に1人がこれらの有力大学に入っています。
これから18歳人口は減っていきますが,各大学の入学者数が変わらないとすれば,上図の点線の領分はますます大きくなります。入学者数が不変と仮定した場合,2040年頃の図はどうなっているか。シュミレート図を学生さんに作らせてみようかな。
現代の18歳時点における,選抜の様相の可視化図でした。