前々回の記事では,厚労省の『国民生活基礎調査』(2013年)データを使って,ライフステージごとの「お悩み一望図」を掲載しました。
http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/20-21.html
多くの方が見てくださったようですが,性別の違いを知りたいという要望があったので,男女の図を並べたものをつくってみました。上記調査では,悩みやストレスがあると答えた者に対し,その原因を複数回答で尋ねています。寄せられた回答を合算し,その内訳を視覚的に表現した図です。
縦長でちと見にくいかもしれませんが,いかがでしょう。思ったよりジェンダー差は小さいようですが,30代の子育て期で差が出ていますね。男性は仕事,女性は育児・教育の比重が比較的大きくなっています。
あと,子ども期における「学業・受験・進学」の悩みは男子で多く,女子ではその分,「家族以外の人間関係」の比重が大きくなっています。こちらも,さもありなんです。女子の場合,グループとかの友達付き合いも気を使いますしねえ。雨宮さんの名著『ともだち刑』が想起されます。
http://bookclub.kodansha.co.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2760169
いやー,やっぱり「視覚化」が一番。国を動かす国会議事堂の中に,こういうニッポンの闇を表現した統計図を貼るスペースを設けてほしいと思います。昔,世界の名画を壁に貼った「名画喫茶」が流行ったそうですが,名画ならぬ「統計喫茶」とかって商売になるでしょうか。「先生,やってみたらどううですか」と学生さんに言われています。
不気味な統計図に囲まれて飲むコーヒーもまた格別でしょう。