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2016年4月26日火曜日

都道府県別・年齢別の保育所在所率

 就学前の乳幼児のどれほどが保育所に入れているかは,地域によって異なります。それは,保育所の在所者数を乳幼児人口で除せば出てきます。

 しかるに,乳幼児といっても年齢に幅があります。在所率を年齢別に出したらどうでしょう。いわゆる「0歳保育」が多いのはどこか。こういう関心もあろうかと思います。

 私は47都道府県について,年齢別の保育所在所率を計算してみました。各年齢の認可保育所在所児数を,当該年齢人口で除して%を出しました。分子・分母とも,2014年10月時点の数値を使いました。分子の出所は厚労省『社会福祉施設等調査』,分母は総務省『人口推計年報』です。

 分母の年齢は,県別の数値は5歳刻みの推定人口となっています。そこで,1~4歳人口は,0~4歳人口を5で割った値を使いました。5歳人口は,5~9歳人口の5分の1を充てました。やや粗い便法ですが,大まかな傾向を把握する分には許されるでしょう。

 下表は,結果の一覧です。黄色マークは最高値,青色マークは最低値をさします。


 0歳の在所率トップは青森の16.1%,その次は秋田で16.0%となっています。生後間もない乳児の7人に1人が,認可保育所に預けられていると。

 1~2歳の在所率トップは島根,3~5歳は福井で最も高くなっています。首都圏は,どの年齢も在所率が低し。保育所が不足しているためです。

 目ぼしい県の年齢別在所率をグラフにしましょう。下図は,秋田,埼玉,東京,福井の年齢グラフです。


 違うものですね。秋田と福井を比べると,後者は「スロー・スターター」型です。3~5歳では,7割が保育所に通っています。埼玉や東京では,この年齢になると幼稚園に籍を置く子どもが多くなります。

 学齢期と違って,乳幼児期に過ごし方は個々の家庭や地域によって,実に多様です。その違いが,後々の人間形成(学力,体力・・・)とどう相関するか。重要な分析課題です。大規模な追跡調査をする価値はあると思います。厚労省の『21世紀出生児縦断調査』で,それがされていないのが残念です。