統計でみると,悲劇が起きる確率ってどれほどなんでしょうかねえ。たとえば,死ぬこと(死亡)はどうでしょう。2015年の厚労省『人口動態統計』によると,私の年齢層(40代前半)の死亡者は9770人と計上されています。2015年の1年間の死亡者数です。
同年の10月時点の40代前半人口は,973万2218人(『国勢調査』)。よって,40代前半の人が不幸にして命を落とす確率は,996人に1人ということになります。1日あたりの死者数は,27人です(9770/365 ≒ 27)。
同年中の40代前半の自殺者は1984人ですので,確率は4905人に1人で,1日あたり5人。40代の刑法犯被害者は13万8620人で(『犯罪統計書』),133人に1人,1日380人です。犯罪被害は結構多いですが,多くは盗みの被害です。
これは私の年齢層のデータですが,他の年齢層の一覧を示しましょう。
年老いてからならともかく,若い頃からいろいろ杞憂をめぐらし,「**保険だ」などと騒いでばかりというのはいただけないですね。
しかし逆の見方をすれば,私の年齢層でも年間で996人に1人,1日27人が命を落としている。私は常道から外れた人間と思ってますが,そのような不幸は免れている。
「生きているだけで丸儲け」
「命に別状なければ問題なし」。
「生」に対するありがたみを忘れないようにしたい。もっとも,上記のフレーズが,政府の怠慢を正当化することに使われてはいけません。