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2018年1月17日水曜日

『小学校学習指導要領らくらくマスター』

 実務教育出版より,『小学校学習指導要領らくらくマスター』が刊行されました。毎年出している,「らくらくマスター」シリーズの学習指導要領バージョンです。
https://jitsumu.hondana.jp/book/b329718.html


 教育課程の国家基準である学習指導要領は,教員採用試験の教職教養において大きな位置を占めています。昨年の春に小学校新学習指導要領が公示されたことを受け,新企画で出してみよう,ということになった次第です。

 小学校新学習指導要領は,総則,各教科,特別の教科・道徳,外国語活動,総合的な学習の時間,特別活動,という6つのチャプターからなります。

 新聞等でご存知かと思いますが,改訂の目玉は,1)高学年の教科に外国語を新設,2)道徳の教科化,3)中学年から外国語活動を実施,の3点です。

 本書では,上記の6つの章構成のもと,内容を43のテーマに区分けして紹介しています。各テーマの頻出度(A~C)を示し,効率のよい学習ができるよう配慮しました。また重要語句は赤字にし,フィルムで隠したドリル学習が可能です。ちょっとした空き時間や移動時間を使った学習もできます。

 この点は他の「らくらくマスター」シリーズと同じですが,本書では,冒頭に全自治体の過去5年間の出題データを掲げています。上記の43テーマの内容が,各自治体の過去5年間において何回出題されたかです。

 これをみると,自治体ごとに色が出ています。愛媛県では9教科の目標・内容が毎年もれなく出ている,広島県では外国語活動が必出…。これをもとに,自分が受ける自治体の傾向を把握し,独自のプランを立てるのもいいでしょう。

 学習指導要領の原文は,読んでいて退屈ですが,本書ではちょっとしたイントロダクションを添えたり,関連する実態データを盛り込むなど,現実感を持って生き生きと学習してもらえるよう,意を用いたつもりです。


 ほか,各章の末尾に一問一答の「ファイナル・チェック」を設け,理解度を確認できるようにしてあります。

 このように,いろいろな工夫を盛り込んだ本書を使って,小学校新学習指導要領の広範な内容を「らくらくマスター」していただければと思います。分厚い参考書のような体裁ではなく,192ページの薄手の本です。

 書店にはもう並んでいることと思います。小学校教員採用試験を受験予定の学生さん,どうぞお手に取ってください。