2017年2月23日木曜日

早朝の家事格差

 家事格差とは何ぞやについては,説明は要りますまい。夫と妻の家事分担が著しくバランスを欠いており,妻に負担がのしかかっている事態です。

 早朝の実施率をグラフにすると,それが怖いくらい明瞭に表れています。以下に掲げるのは,平日の朝5~7時台における,共働き夫婦の家事実施率のグラフです。15分刻みの時間帯別の実施率を折れ線でつないでいます。下記サイトの表18(平日)のデータをもとに作図しました。
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001040661&cycode=0


 夫の曲線は寝そべっていますが,妻は起きてきて,せっせと家事に勤しんでいます。学齢(6~17歳)の子がいる母は大変で,6時台には半分近くが家事をしています。弁当作りなどでしょう。その横で,夫はグーグー寝ている。

 上記のグラフをみて,「夫よ起きろ!」と叫びたくなるママさんも少なくないでしょう。

 まあこれは,夫婦の家事分担の不均衡という問題と同時に,手の込んだ弁当作りを求められる,というカルチャーにも因があるかと思います。

 私は,母親が病気がちだったせいもあり,高校の頃は弁当を持って行った記憶があまりありません。購買部で総菜パンを買って,自分の席でそれをパクついていたなあ。周りを見ても,そういう生徒が多かったように思います。

 フランスでは,子どもの弁当作りは手抜きOK,遠足弁当も「パンとハム」でいいのだそうです。そもそも,見栄えのいい弁当を作ろうという発想がない。大事なのは,「シンプルで食べやすいこと」。
http://toyokeizai.net/articles/-/159126

 こういう考え方も,見習いたいですねえ。共働き夫婦はますます増えてくるのだし,どうでもいい所にエネルギーを割くのはもったいない。簡素化のカルチャーを広めていきたいものです。

 その点で,日経デュアルの「手抜きレシピ」の企画は,私は大好きです。手抜き弁当なんていう企画もやってほしいなあ。