アマゾンが,食品や日用品の「1時間配達」の範囲を,都内23区に拡大するそうです(プライム会員限定)。遅れた場合は,送料890円は返金とのこと。
http://www.sankeibiz.jp/business/news/161115/bsd1611151611010-n1.htm
朗報だと喝采を叫ぶ人もいるでしょうが,私はその逆です。「時間内に届けねば」というドライバーの焦りから,重大事故が起きやしないかと心配になります。
運送業の過労にも拍車がかかるのではないか。下図は,年間就業日数と週間就業時間の区分け図ですが,全産業に比して,過重労働のゾーンが広くなっています。
右上のブラックは,「年間300日以上・週60時間以上」働いている,過労死予備軍です。運送業の正社員では全体の9.0%,1割ほどいます。全産業でみた場合の1.2%よりも,はるかに出現率が高くなっています。
わが国では,仕事に対する要求水準がとても高い。商店の24時間営業,宅配便の無料再配達は当たり前。加えて,都内23区は「1時間配達」などが導入されると。働く人は追い詰められる一方です。
労働力人口の減少(高齢化)により,このやり方がいつまでも続かないことは明らか。不要な過剰サービスをなくし,「ゆるい」働き方を普及させていくことが求められるでしょう。生活の利便性が落ちても,労働者の精神疾患や過労自殺が頻発する社会よりはずっといい。
成熟のステージに入っている日本社会は,この方向に進むべきと考えているのは,私だけではないでしょう。
本日公開のニューズウィーク連載記事では,日本人の労働観が80年代から変わっていないことをデータで示しています。お読みいただけますと幸いです。
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/11/post-6339_1.php
2016年11月16日水曜日
2016年11月13日日曜日
トモちゃんの夢
いやー,いけません。「あずきちゃん」鑑賞が止まりません。全117話まで飛ばしで観ましたが,気に入った話をリピートで観ています。おかげで,仕事のほうは最低限・・・。
前回書いた通り,私が選ぶベストは第25話「がんばって!トモちゃんの初デート」ですが,第45話「リサーチ!トモちゃんの夢」もなかなかいい。
トモちゃんとは,クラス委員の秀才肌の女子ですが,このキャラが登場する話が個人的には好きです。自分の夢を書いた作文を読むシーンがあるのですが,トモちゃんは次のように述べています。
「私の夢は,ジャーナリストになって社会の敵を告発することです。悪人どもを懲らしめ,そのために苦しんでいる人々を救ってあげたいと思っています。」
ジャーナリストというと,胡散臭い職業というイメージもありますが,自由に飛び回って世の悪を突き止め,告発するのが使命です。当然,リスクを伴うことも多々で,危険な地に出向き,命を落とす人も数多くいます。死亡率が高い職業の一つではないでしょうか。
私の任は,既存統計を使って,社会の病理を抉り出すことです。高校の数学教師が「数字はウソをつかない。社会の不正を暴くには,統計が一番だ」と言っていました。
トモちゃんの夢を聞いて,自分の原点をふっと思い出したような気がします。
前回書いた通り,私が選ぶベストは第25話「がんばって!トモちゃんの初デート」ですが,第45話「リサーチ!トモちゃんの夢」もなかなかいい。
トモちゃんとは,クラス委員の秀才肌の女子ですが,このキャラが登場する話が個人的には好きです。自分の夢を書いた作文を読むシーンがあるのですが,トモちゃんは次のように述べています。
「私の夢は,ジャーナリストになって社会の敵を告発することです。悪人どもを懲らしめ,そのために苦しんでいる人々を救ってあげたいと思っています。」
ジャーナリストというと,胡散臭い職業というイメージもありますが,自由に飛び回って世の悪を突き止め,告発するのが使命です。当然,リスクを伴うことも多々で,危険な地に出向き,命を落とす人も数多くいます。死亡率が高い職業の一つではないでしょうか。
私の任は,既存統計を使って,社会の病理を抉り出すことです。高校の数学教師が「数字はウソをつかない。社会の不正を暴くには,統計が一番だ」と言っていました。
トモちゃんの夢を聞いて,自分の原点をふっと思い出したような気がします。
2016年11月10日木曜日
「あずきちゃん」に見入る
昨日から,アニメ「あずきちゃん」に見入っており,最低限の仕事しかしていません。55話まで観ましたが,まだ先は長し。全部で117話です。
90年代初頭のアニメですので,私よりもちょっと下の80年代半ば生まれの世代が観たアニメだと思います。NHKで放映されたとあって,教育的色彩も強し。
といっても,すっかり官製道徳アニメになり下がった「サザエさん」や「ちびまる子ちゃん」などとは違い,小学校高学年の「リアル」が描かれています。メインのテーマは「恋」です。
私は,第25話の「がんばって!トモちゃんの初デート」に感動しました。ブログを3日以上も放置するのは気持ち悪いので,こういう記録をつけておくのもよいでしょう。
90年代初頭のアニメですので,私よりもちょっと下の80年代半ば生まれの世代が観たアニメだと思います。NHKで放映されたとあって,教育的色彩も強し。
といっても,すっかり官製道徳アニメになり下がった「サザエさん」や「ちびまる子ちゃん」などとは違い,小学校高学年の「リアル」が描かれています。メインのテーマは「恋」です。
私は,第25話の「がんばって!トモちゃんの初デート」に感動しました。ブログを3日以上も放置するのは気持ち悪いので,こういう記録をつけておくのもよいでしょう。
2016年11月7日月曜日
若年人口の国際比較
若年人口はガツガツ働いて社会を支えると同時に,消費性向も強く景気を活性化させてくれる存在でもあります。
日本の若年人口の時系列カーブを描いてみると,大まかには,景気動向と重なっていることが分かる。将来予測も含む,20~40代人口の長期カーブは,下図のようになります。国連の人口推計サイトのデータより作成したグラフです。
https://esa.un.org/unpd/wpp/
青色が日本のカーブですが,60年代までは増え続けていました。高度経済成長は,人口ボーナスという条件に支えられていた,といえるでしょう。
http://bylines.news.yahoo.co.jp/fujitamasayoshi/20161106-00064154/
70~80年代は高止まりです。安定成長の時期と一致しています。
そして90年代以降は,坂を転げ落ちるように減っていきますが,不況の深刻化の時期と見事に一致しています。
購買意欲旺盛な若者の存在がデカいってことですね。その若者人口は今後は減少の一途と見込まれ,2020年にはフィリピンに抜かれると予測されます。躍進可能性を秘めた市場の選手交代というところでしょうか,
20~40代人口は,高度経済成長の最中の1960(昭和35)年では3943万人で,世界で5位でした。それが近未来ではどうなるか。下表は,1960年と2030年の上位20位の顔ぶれです。
日本は2030年には,17位に落ちると予測されます。対して,インドやインドネシアなど,アジア諸国の躍進がスゴイ。上記の表は,経済勢力地図の時代変化といえるかもしれません。
縮むニッポン。人口減少と高齢化により,国内市場ではモノが売れなくなります。お隣の韓国では,一流企業に入るには英語力と海外留学経験が必須といいますが,日本も近いうちにそうなるのではないか。否が応でも,企業は国外への進出を余儀なくされるのですから。
欧米並みに人口を多国籍化することで,消費意欲旺盛な若年人口をキープすることになるのか。あるいは空洞化が進む一方なのか。これからの日本には,いまだかつてない大変化が待ち受けていることは間違いありません。
日本の若年人口の時系列カーブを描いてみると,大まかには,景気動向と重なっていることが分かる。将来予測も含む,20~40代人口の長期カーブは,下図のようになります。国連の人口推計サイトのデータより作成したグラフです。
https://esa.un.org/unpd/wpp/
青色が日本のカーブですが,60年代までは増え続けていました。高度経済成長は,人口ボーナスという条件に支えられていた,といえるでしょう。
http://bylines.news.yahoo.co.jp/fujitamasayoshi/20161106-00064154/
70~80年代は高止まりです。安定成長の時期と一致しています。
そして90年代以降は,坂を転げ落ちるように減っていきますが,不況の深刻化の時期と見事に一致しています。
購買意欲旺盛な若者の存在がデカいってことですね。その若者人口は今後は減少の一途と見込まれ,2020年にはフィリピンに抜かれると予測されます。躍進可能性を秘めた市場の選手交代というところでしょうか,
20~40代人口は,高度経済成長の最中の1960(昭和35)年では3943万人で,世界で5位でした。それが近未来ではどうなるか。下表は,1960年と2030年の上位20位の顔ぶれです。
日本は2030年には,17位に落ちると予測されます。対して,インドやインドネシアなど,アジア諸国の躍進がスゴイ。上記の表は,経済勢力地図の時代変化といえるかもしれません。
縮むニッポン。人口減少と高齢化により,国内市場ではモノが売れなくなります。お隣の韓国では,一流企業に入るには英語力と海外留学経験が必須といいますが,日本も近いうちにそうなるのではないか。否が応でも,企業は国外への進出を余儀なくされるのですから。
欧米並みに人口を多国籍化することで,消費意欲旺盛な若年人口をキープすることになるのか。あるいは空洞化が進む一方なのか。これからの日本には,いまだかつてない大変化が待ち受けていることは間違いありません。
2016年11月5日土曜日
中年男性のプアとリッチの比較
私は今年で40歳。働き盛りの時期ですが,ガツガツ稼いでいる人とそうでない人の分化も,さぞ大きいことと思います。
これは年齢現象であると同時に,世代現象ともとれるでしょう。私の世代は,大学卒業時に就職氷河期に直面したロスジェネです。学卒時に正規就職が叶わず,不安定な非正規雇用に留め置かれている人が相対的に多い世代でもあります。
働き盛りの年代における,持てる者と持たざる者の分化。われわれの世代では,これがひときわ顕著なのではないかと推察されます。
それは収入の多寡によりますが,そうした経済条件に違いにより,生活意識や将来展望などにも分化が起きているのではないか。今回は,その様をデータで可視化してみようと思います。
分析したのは,国立青少年教育振興機構『子どもの読書活動の実態とその影響・効果に関する調査研究』(2013年)のローデータです。読書の設問がメインですが,20歳以上の成人を対象に,諸々の生活意識についても問うています。
http://www.niye.go.jp/kenkyu_houkoku/contents/detail/i/72/
私は,30~40代男性のサンプルを取り出し,年収の多寡によって,目ぼしい設問への回答がどう違うかを明らかにしました。自分の世代に絞った分析です。
まずは,年収の分布をみてみましょう。年収の設問に有効回答を寄せたのは1008人です。この1008人の年収分布をヒストグラムにすると,下図のようになります。
おおむね,真ん中辺りが厚いノーマル分布です。最頻階級は年収500万円台ですが,30~40代男性の年収だと,こんなところでしょうか。私は,これよりもずっと低いです。
この分布を参考に,プア(貧困層)とリッチ(富裕層)を取り出すとしたら,どこで区切るのがよいでしょう。思うに,前者は年収200万未満(青色),後者は750万以上(赤色)とするのがベストではないでしょうか。サンプルの数は,前者が145人,後者が140人と,ほぼ同じくらいになります。
この2つの群について,既婚率などの属性,読書嗜好,自己イメージ,学校時代の運動部経験,朝食摂取頻度を比較してみました。どの設問も無効回答はなく,%の母数は,プアが145人,リッチが140人です。ただし,運動部経験のみ,当該の学校に通った経験のある者がベースとなっています。
働き盛りのプアとリッチの比較ですが,いかがでしょう。既婚率はプアが23.5%,リッチが77.9%と,大きな差があります。男性が結婚するには経済力が求められる。これは本ブログでも,何度もデータを提示したことです。
大卒率も大きく違っています。こうした学歴の差が収入の差につながっているのは明らか。
秋にちなみ,読書嗜好も比べてみましたが,これもリッチのほうが有意に高くなっています。現在のみならず,子ども時代の読書嗜好にも差があり。ダイレクトな因果とはいいきれませんが,子ども期の読書の重要性は,否定できますまい。
自己イメージの違いも大きいですねえ。生活満足度はプアが21.4%,リッチが62.1%と,3倍近くの開きが出ています。将来展望や人生の主体性の差も大きい。客観的な経済条件の差により,意識にこうも違いが出るとは。学校体験の違いも引きずっているようです(2番目)。
次に運動部経験ですが,リッチには,学校時代に運動部に属していた経験のある人が,プアに比して多くなっています。まあ企業は,上の命令を従順に聞く体育会系の学生を好んで採るといいますからね。大企業には,体育会系の採用枠もあるそうな。
https://twitter.com/masa_mynews/status/794733841915052033
生活習慣の代表指標の朝食摂取頻度も,プアとリッチでは違っている。プアには,昼夜逆転など,不規則な生活をしている者が多いためでしょう。
量的にほぼ等しい,プアとリッチの生活意識を比較してみましたが,結構な違いがあることに驚かされます。われわれの世代では,30~40代のステージになっても,年収200万未満のプアは少数派ではないです。この層が高齢期に到達したとき,今の「暴走老人」以上に,社会を脅かす危険因子になる可能性は大といえましょう。
人手不足の深刻化から,われわれロスジェネにも正社員化の道を開こうということですが,こういう施策をぜひ進めてほしいと思います。随所で書いていますが,新卒も既卒も,われわれのようなロスジェネも同じ人間。何も違う所はありません。
これは年齢現象であると同時に,世代現象ともとれるでしょう。私の世代は,大学卒業時に就職氷河期に直面したロスジェネです。学卒時に正規就職が叶わず,不安定な非正規雇用に留め置かれている人が相対的に多い世代でもあります。
働き盛りの年代における,持てる者と持たざる者の分化。われわれの世代では,これがひときわ顕著なのではないかと推察されます。
それは収入の多寡によりますが,そうした経済条件に違いにより,生活意識や将来展望などにも分化が起きているのではないか。今回は,その様をデータで可視化してみようと思います。
分析したのは,国立青少年教育振興機構『子どもの読書活動の実態とその影響・効果に関する調査研究』(2013年)のローデータです。読書の設問がメインですが,20歳以上の成人を対象に,諸々の生活意識についても問うています。
http://www.niye.go.jp/kenkyu_houkoku/contents/detail/i/72/
私は,30~40代男性のサンプルを取り出し,年収の多寡によって,目ぼしい設問への回答がどう違うかを明らかにしました。自分の世代に絞った分析です。
まずは,年収の分布をみてみましょう。年収の設問に有効回答を寄せたのは1008人です。この1008人の年収分布をヒストグラムにすると,下図のようになります。
おおむね,真ん中辺りが厚いノーマル分布です。最頻階級は年収500万円台ですが,30~40代男性の年収だと,こんなところでしょうか。私は,これよりもずっと低いです。
この分布を参考に,プア(貧困層)とリッチ(富裕層)を取り出すとしたら,どこで区切るのがよいでしょう。思うに,前者は年収200万未満(青色),後者は750万以上(赤色)とするのがベストではないでしょうか。サンプルの数は,前者が145人,後者が140人と,ほぼ同じくらいになります。
この2つの群について,既婚率などの属性,読書嗜好,自己イメージ,学校時代の運動部経験,朝食摂取頻度を比較してみました。どの設問も無効回答はなく,%の母数は,プアが145人,リッチが140人です。ただし,運動部経験のみ,当該の学校に通った経験のある者がベースとなっています。
働き盛りのプアとリッチの比較ですが,いかがでしょう。既婚率はプアが23.5%,リッチが77.9%と,大きな差があります。男性が結婚するには経済力が求められる。これは本ブログでも,何度もデータを提示したことです。
大卒率も大きく違っています。こうした学歴の差が収入の差につながっているのは明らか。
秋にちなみ,読書嗜好も比べてみましたが,これもリッチのほうが有意に高くなっています。現在のみならず,子ども時代の読書嗜好にも差があり。ダイレクトな因果とはいいきれませんが,子ども期の読書の重要性は,否定できますまい。
自己イメージの違いも大きいですねえ。生活満足度はプアが21.4%,リッチが62.1%と,3倍近くの開きが出ています。将来展望や人生の主体性の差も大きい。客観的な経済条件の差により,意識にこうも違いが出るとは。学校体験の違いも引きずっているようです(2番目)。
次に運動部経験ですが,リッチには,学校時代に運動部に属していた経験のある人が,プアに比して多くなっています。まあ企業は,上の命令を従順に聞く体育会系の学生を好んで採るといいますからね。大企業には,体育会系の採用枠もあるそうな。
https://twitter.com/masa_mynews/status/794733841915052033
生活習慣の代表指標の朝食摂取頻度も,プアとリッチでは違っている。プアには,昼夜逆転など,不規則な生活をしている者が多いためでしょう。
量的にほぼ等しい,プアとリッチの生活意識を比較してみましたが,結構な違いがあることに驚かされます。われわれの世代では,30~40代のステージになっても,年収200万未満のプアは少数派ではないです。この層が高齢期に到達したとき,今の「暴走老人」以上に,社会を脅かす危険因子になる可能性は大といえましょう。
人手不足の深刻化から,われわれロスジェネにも正社員化の道を開こうということですが,こういう施策をぜひ進めてほしいと思います。随所で書いていますが,新卒も既卒も,われわれのようなロスジェネも同じ人間。何も違う所はありません。
2016年11月4日金曜日
首都圏243市区町村の大卒人口率
先日の日経デュアルの記事「子の学力は親の経済力より,親の学歴が影響」にて,首都圏の大卒人口率マップと,上位50位までのランキング表を紹介しました。
http://dual.nikkei.co.jp/article.aspx?id=9299
スペースの関係上,当該記事では,大卒人口率が上位50位までの市区町村しかお見せできませんでした。そこで,「後日,私の個人ブログで全市区町村のデータをアップする」という約束の文言を書いたのですが,「それを見たい」という要望がメールで寄せられました。
うう,すみません。うっかり失念していました。
約束はちゃんと果たしましょう。私が明らかにしたのは,首都圏の243市区町村の大卒人口率です。15歳以上の住民のうち,大学以上の学歴保有者が何%かです。学生と学歴不詳者は,分母から除いて率を計算しています。資料は,2010年の総務省『国勢調査』なり。
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/GL08020101.do?_toGL08020101_&tstatCode=000001039448&requestSender=search
掲げるのは,大卒人口率が高い順に,243市区町村を並べたランキング表です。資料として,ご覧いただければ幸いです。
上位3位の区では,住民の半分以上が大卒であると。青色マークは,私が住んでいる多摩市です。ご自身がお住まいの地域は,どこに位置しますか。マークしてみてください。
各地域の大卒人口率は,子どもの学力ととても強く相関しています。都内49市区を取り出して,小学校5年生の算数平均正答率との相関をとったところ,相関係数は+0.9を超えています。冒頭の日経デュアル記事に載せた図を,ここに再掲します。
地域の教育計画の立案・評価に際しては,こういう基底的な条件を考慮したいものです。それは何度も繰り返し,私が申し上げていることでもあります。
http://dual.nikkei.co.jp/article.aspx?id=9299
スペースの関係上,当該記事では,大卒人口率が上位50位までの市区町村しかお見せできませんでした。そこで,「後日,私の個人ブログで全市区町村のデータをアップする」という約束の文言を書いたのですが,「それを見たい」という要望がメールで寄せられました。
うう,すみません。うっかり失念していました。
約束はちゃんと果たしましょう。私が明らかにしたのは,首都圏の243市区町村の大卒人口率です。15歳以上の住民のうち,大学以上の学歴保有者が何%かです。学生と学歴不詳者は,分母から除いて率を計算しています。資料は,2010年の総務省『国勢調査』なり。
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/GL08020101.do?_toGL08020101_&tstatCode=000001039448&requestSender=search
掲げるのは,大卒人口率が高い順に,243市区町村を並べたランキング表です。資料として,ご覧いただければ幸いです。
上位3位の区では,住民の半分以上が大卒であると。青色マークは,私が住んでいる多摩市です。ご自身がお住まいの地域は,どこに位置しますか。マークしてみてください。
各地域の大卒人口率は,子どもの学力ととても強く相関しています。都内49市区を取り出して,小学校5年生の算数平均正答率との相関をとったところ,相関係数は+0.9を超えています。冒頭の日経デュアル記事に載せた図を,ここに再掲します。
地域の教育計画の立案・評価に際しては,こういう基底的な条件を考慮したいものです。それは何度も繰り返し,私が申し上げていることでもあります。
2016年11月2日水曜日
所得別の未婚率の出し方(実演)
来年の1月に,某官庁の統計研修の講師をお受けすることになり,昨日,打ち合わせをしてきました。そこにて,「先生の作品を紹介するだけでなく,原資料の数値の羅列からグラフにするまでを実演してほしい」というリクエストを受けました。
なるほど,そういう要望もあるでしょうね。私は必ず,作ったグラフの末尾に資料名を記していますが,それだけでは「再現」はなかなか叶わないでしょう。独自の加工をかなり施していますし,統計表も探しにくいですよね。
そこで,これまでの作品の中で注目度の高い「男性有業者の所得別の未婚率」を例に,作成のプロセスを仔細に公開しようと思います。省略は一切ナシです。
何度も書いているように,グラフの元データは,2012年の総務省『就業構造基本調査』から採取したものです。ではご一緒に,統計局HPを開いた段階から作業を始めましょう。
http://www.stat.go.jp/
①『就業構造基本調査』のページを開く。
②「調査の結果」をクリック。
③「調査の結果」の統計表一覧をクリック。
④「都道府県編」をクリック。
⑤全国の「人口・就業に関する統計表」をクリック。
⑥目当ての表は,「表23」です。エクセルを開きましょう。
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/GL08020103.do?_toGL08020103_&tclassID=000001048182&cycleCode=0&requestSender=search
⑦男性のシートを開き,分母(総数)と分子(未婚者)の所得別有業者数を,自分のエクセルにコピペしましょう。黄色マークの部分です。私の年齢層の40代前半を拾ってみます。
⑧所得の階級を100万円刻みに揃え,割り算をし,未婚率を出しましょう。
⑨グラフにして完成! ヨコの棒グラフとかでもいいっす。
いかがでしょう。私は毎回,こんなプロセスを踏んで,いろいろなグラフを作っています。慣れれば,ものの5分くらいでできるようになります。
私が学生の頃は,図書館に行って分厚い資料をくくり,該当箇所のコピーをとり,さらにエクセルに入力しないといけませんでした。量が多いとなると,もう一日仕事です。それが今では,エクセルファイルでデータが公開されてますので,コピペ一発です。便利になったものです。
1月の研修では,注目度の高い作品を例に,原資料からの作成プロセスを実演し,「数値の羅列から,こういう作品ができる」ということを知っていただけたらな,と思っております。
なるほど,そういう要望もあるでしょうね。私は必ず,作ったグラフの末尾に資料名を記していますが,それだけでは「再現」はなかなか叶わないでしょう。独自の加工をかなり施していますし,統計表も探しにくいですよね。
そこで,これまでの作品の中で注目度の高い「男性有業者の所得別の未婚率」を例に,作成のプロセスを仔細に公開しようと思います。省略は一切ナシです。
何度も書いているように,グラフの元データは,2012年の総務省『就業構造基本調査』から採取したものです。ではご一緒に,統計局HPを開いた段階から作業を始めましょう。
http://www.stat.go.jp/
①『就業構造基本調査』のページを開く。
②「調査の結果」をクリック。
③「調査の結果」の統計表一覧をクリック。
④「都道府県編」をクリック。
⑤全国の「人口・就業に関する統計表」をクリック。
⑥目当ての表は,「表23」です。エクセルを開きましょう。
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/GL08020103.do?_toGL08020103_&tclassID=000001048182&cycleCode=0&requestSender=search
⑦男性のシートを開き,分母(総数)と分子(未婚者)の所得別有業者数を,自分のエクセルにコピペしましょう。黄色マークの部分です。私の年齢層の40代前半を拾ってみます。
⑧所得の階級を100万円刻みに揃え,割り算をし,未婚率を出しましょう。
⑨グラフにして完成! ヨコの棒グラフとかでもいいっす。
いかがでしょう。私は毎回,こんなプロセスを踏んで,いろいろなグラフを作っています。慣れれば,ものの5分くらいでできるようになります。
私が学生の頃は,図書館に行って分厚い資料をくくり,該当箇所のコピーをとり,さらにエクセルに入力しないといけませんでした。量が多いとなると,もう一日仕事です。それが今では,エクセルファイルでデータが公開されてますので,コピペ一発です。便利になったものです。
1月の研修では,注目度の高い作品を例に,原資料からの作成プロセスを実演し,「数値の羅列から,こういう作品ができる」ということを知っていただけたらな,と思っております。
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