2014年2月19日水曜日

年収別の生涯未婚率

 2月9日の記事では職業別の生涯未婚率をみたのですが,一生未婚にとどまる確率は年収とも関連しています。

 2012年の総務省『就業構造基本調査』では,有業者の「年収×配偶関係」のクロス集計がなされています。私はこれを使って,有業者男女の年収別の生涯未婚率を計算し,グラフにしてみました。それをご覧いただこうと思います。
http://www.stat.go.jp/data/shugyou/2012/index.htm

 生涯未婚率とは一生未婚のままにとどまる者の比率ですが,通常,50歳時点の未婚率のことをいいます。この年齢以降は,結婚する者はほとんどいないであろう,という仮定に立つわけです。なお,5歳刻みの統計から出す場合,40代後半と50代前半の未婚率を均すという便法がとられます。

 まずは,計算に使った素材をお見せします。上記の資料から採取した,年収別の有業者の数です。


 男性でみると年収400万円台が最も多いようですが,この層の40代後半の未婚率は19.8%,50代前半13.2%です。よって,この階層の男性の生涯未婚率は,両者を均して16.5%となります。年収400万円台の男性の場合,6人に1人が生涯未婚のままにとどまると見込まれるわけです。

 同じやり方にて,男女の各階層の生涯未婚率を計算しグラフにすると,下図のようになります。


 ほう。男女では,年収と生涯未婚率の関連の仕方が逆ですね。若干の撹乱はありますが,男性は年収が低いほど,女性は年収が高いほど生涯未婚率が高い傾向です。こうしたジェンダー差は,「X型」の図柄によって可視化されています。

 ガシガシ稼ぐキャリア・ウーマンは敬遠されるのか,あるいはそういう女性は十分自活できるので結婚に消極的なのか。どういう因果経路かは定かでありません。しかし男性にあっては,収入が少ないと結婚できないという「拘束性」が明らかなように思います。

 「男は一家を養うべし」。時代遅れの偏狂なジェンダー観念に由来する図柄ですが,これは日本独特のものなのか。今後,どうなっていくのか・・・。

 指導者層の女性比率が*%という数値指標もいいですが,男女共同参画社会の具現の度合いは,男女の生涯未婚率の年収曲線によっても見て取ることができるでしょう。

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