2016年5月29日日曜日

2050年の人口ピラミッド

 日曜ですが,いかがお過ごしでしょうか。お出かけになっている方も多いと思います。

 勤め人でない私は,出かけるのは平日にしています。そろそろ暑くなってきたので,駅への往復はバスを使うのですが,平日昼間のバス車内の高齢化率はスゴイ。乗客の多くは,推定65以上の白髪の高齢者です。

 「これは,近未来の日本全体の縮図なんだろうなあ」と思うのですが,将来人口の年齢構成については,精度の高い推計結果が公表されています。国立社会保障・人口問題研究所による『将来推計人口』(2012年1月時点)です。
http://www.ipss.go.jp/syoushika/tohkei/newest04/sh2401top.html

 中位推計値を使って,2050年の日本の人口ピラミッドを描くと下図のようになります。ピラミッドの形状だけではつまらないので,働く人とそうでない人の色分けもしてみました。2010年の『国勢調査』の就業率を適用して,各年齢の就業者(非就業者)の内訳を出した次第です。


 つぼ型を通り越して,上が厚く下が薄い「逆ピラミッド」型になることが見込まれます。15歳未満の年少人口が1割強,65歳以上の高齢人口が4割近くです。文字通り,少子高齢化が極度に進んだ社会になります。図にすると,インパクトありますねえ。

 社会は成員が働くことによって成り立ちますが,今の就業率が変わらないとすると,「就業者2:非就業者3」の比になります。現在ではちょうど半々くらいですが,近未来では,働かない人(従属人口)のほうが多くなると。

 まあ,未来社会では高齢者の就業率が高まるでしょうし,外国人労働者やAIロボットの協力も見込めますので,そんなに悲観することはないとは思いますけど。

 2050年の日本の人口構成図は,上記のような型になると見込まれるのですが,世界全体の中では,どういう位置になるのでしょう。世界各国について,上のようなピラミッドを描くことはできませんので,年少人口率と高齢人口率のマトリクスにおける,それぞれの国の位置をみてみます。

 国連人口推計サイトから200か国のデータを採取し,散布図をつくってみました。
http://esa.un.org/unpd/wpp/


 図の見方はお分かりですね。左上にあるほど,年少人口が少なく,高齢人口が多い,つまり少子高齢化が進んだ社会ということになります。
 
 斜線は均等線で,このラインより上にある場合,子どもより高齢者が多いことを意味します。2050年では,こういう社会がマジョリティーになるようです。日本やドイツは今でもそうですが,近未来では,主要国は軒並みこのラインを超えると予測されます。

 名誉かどうかは分かりませんが,日本は群のトップに位置しています。人口ピラミッドの形状が最初の図でみたような逆ピラミッド型ですから,当たり前です。その次は韓国,そしてドイツと・・・。国名は書きませんでしたが,日韓の周辺には,イタリア,スペイン,ギリシャなど,南欧国があります。

 高齢者がマジョリティーの社会が多くなるわけですが,この頃には,高齢者の役割革新も進んでいることでしょう。「支えられる」から「支える」存在へです。老化防止薬の開発など,医療技術の進歩により,高齢者の就労が今よりも容易になっているかもしれません。

 私は今年で40歳になりますが,明治の頃だと,もう立派な高齢者でした。しかし140年ほどを経た平成の現在では,バリバリの働き盛りです。社会っていうのは,変わるものです。

 未来については悲観的な予測が多いのですが,私はそんなに先行きを憂いてはいません。技術革新に期待を寄せるのは楽観に過ぎますが,なすべきは,年齢(性)による役割規範を撤廃すること。日本ではそれがとくに強固なのですが,これが薄い社会では,近未来を悲観している国民はそう多くないのではないか,と思うのです。

6 件のコメント:

  1. 真剣に安楽死施設つくってほしいです。舞田先生にそのメリットと必要性を、データで可視化していただきたいです。

    生きていると若い世代に負担になる、もし死んでいただけるなら楽に死なせてあげる、というのなら喜んで死んでゆく年寄りは案外多くいると思います。私も子供を育てあげたら是非利用したい。

    ソイレント・グリーンというディストピア映画のなかで「ホーム」という安楽死施設がでてきたんですが、ベートーベンの6番をBGMに大自然の映像の眺めながら眠るように死んでゆく。あの死に方は決して悪くないと思います。

    出産に無痛分娩という選択肢ががあるなら死に方に安楽死という選択肢があっても悪くないのではないかと真剣に考えています。

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    1. 完全に同意します。

      年寄だけでなくても、合法的に、もちろん一定の基準をみたしたら「死ぬ」ことが選択できる社会は悪くないと思います。

      自殺したい若者も、家族に迷惑かけないように安楽死したい老人も皆、公式な「死を選択できる場所」に行けばいい。
      そこで未来がある若者には、生きる希望を与えてあげればいいし、じゅうぶん生きた人は死ねばいい。

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  2. すごいピラミッドです。。。
    http://www.yutorism.jp/entry/ElderlyCare
    ↑こういった問題や、労働者世代が介護離職することにより労働力の低下が懸念されますね。。。

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  3. この図では70代の後半の世代人口が一番多くなっていますが、この人たちは1971年~1974年生まれの第2次ベビーブーム(団塊ジュニア)の世代ですね。1947年~1949年生まれの団塊の世代は、生きていれば100歳を超えていますが、ほとんどあの世に行っています。団塊世代は、すでに年金受給世代に入っていますが、現在100兆円以上ある年金積立金を取り崩してもなんとか年金をもらえるでしょう。しかし、2050年は、団塊世代が年金積立金を食い逃げしてしまったあとです。団塊ジュニアは、その子供の世代の方が自分たちの数よりもずっと少ないのですから、かれらに年金資金原資をお願いしても土台無理な話です。とすると、選択肢としては、安楽早死か働いて自活するかのどちらかしかありません。80歳くらいまでは、軽い労働をして働いて自活するという社会をつくらないと持たないと思います。

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  4. 嘆いていても仕方がない。
    どうなるかわかってるなら、それに合った制度に見直しすればいいだけのこと。
    国民皆で考えることが必要ですね。

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  5. 働かない社会はどうやったらできるかとゆうことを考えたらいいのではないか、と

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