2014年11月11日火曜日

東京都内44区市の保育力偏差値

 保育園を考える親の会編『100都市・保育力充実度チェック』(2014年度版)を入手しました。全国の主要自治体について,保育園の充実度を測る指標の値が掲載されています。
http://www.eqg.org/oyanokai/book_check.html

 私は,この資料のデータを使って,東京都内の44区市の保育力偏差値を出してみました。今回は,その結果をご報告します。

 本資料のデータをもとに,以下の4つの指標を計算し,それらを合成して,各区市の保育力を測る総合偏差値を試算してみました。

 ①:保育所供給率
 ②:保育料の安さ
 ③:延長保育実施率
 ④:0歳保育実施率

 ①は,2014年4月1日の認可保育所定員が,当該区市の0~4歳人口(同年1月時点)の何%に当たるかです。需要に比して供給がどれほどあるかという意味合いにて,保育所供給率と命名します。私が住んでいる多摩市でいうと,分子は2435人,分母は5846人ですから,保育所供給率は41.7%となります。

 ②は,所得が中間的と考えられる保護者の保育料負担額が,平均水準に比してどれほど安いかです。3歳未満,3歳,4歳以上の月額の平均値を用います。多摩市の額は23233円ですが,この額は44区市の平均値(23183円)に比して,-50円安いことになります。最も安い渋谷区(9867円)は,何と13317円も安いことになります。

 ③と④は,認可保育所のうち,延長保育ないしは0歳保育を実施している園の割合です。この2つは,原資料に掲載されている数値をそのまま使います。

 これら4つの他にも,入園決定率(入園数/申請数)など,興味深い指標がありますが,ここでは44区市全ての値が分かるものに限定することとします。

 では,都内44区市について,4つの保育力指標の一覧表をみていただきましょう。最高値には黄色,最低値には青色のマークを付しています。③と④は,マックスの値(100%)が多いので,黄色マークはしていません。


 同じ都内ですが,どの指標も結構な地域差がありますね。①の保育所定員の供給量は,青梅市では乳幼児3人に2人ですが,武蔵野市では4人に1人です。②の保育料も,一番高い町田市と一番安い渋谷区では,2万円近くも違っています(月額)。③と④は,双方とも最低は江戸川区です。

 さて,これらを合成して,各区市の保育力偏差値を出してみましょう。各指標の値を偏差値に換算し,それらを平均します。偏差値とは,分布の中の相対位置を表す尺度であり,以下の式で求められます。Xは当該区市のデータ,μは平均値,σは標準偏差です。

 偏差値=10(X-μ)/σ+50

 上表の多摩市の指標を偏差値にすると,①が55.0,②が49.9,③が56.5,④が59.5となります。よって本市の保育力偏差値は,これらを均して55.2となる次第です。

 同じやり方にて,都内44区市の保育力偏差値を計算しました。下表は,値が高い順に並べたランキング表です。


 トップは青梅市となっています。この市は保育料は割高なのですが,他の3指標がトップ水準にあることが,それを補っています。上位の顔ぶれをみると,西の市部が多いようですね。私が住んでいる多摩市は7位。ほう,なかなか健闘しているではないですか。

 この保育力偏差値のマップも掲げておきます。48未満,48以上50未満,50以上52未満,52以上の4階級を設けて,44区市を塗り分けてみました。


 保育力偏差値が高い区市は固まっており,都心や多摩地域が濃い色で染まっています。「隣が頑張っているからウチも・・・」というような相乗効果のようなものがあるのでしょうか。現在,どの自治体も若年人口獲得のための競争に晒されていますし。

 2月2日の記事では,子育て記事における人口増加率を首都圏の市区町村別に出したのですが,ここでみた保育力偏差値と相関しているかしらん。今度の日経デュアル記事では,この問題にもちょっと触れようと思います。

 秋も深まり,寒くなってきました。体調を崩されませぬよう,ご自愛のほど。

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