2014年4月8日火曜日

就業希望女性の非求職理由

 少子高齢化の進行により労働力不足の問題が深刻化していますが,目を凝らしてみると,潜在している労働力も少なくないことでしょう。

 2012年の『就業構造基本調査』のデータを使って,同年10月時点の15歳以上人口の就業構造を可視化してみると,下図のようになります。
http://www.stat.go.jp/data/shugyou/2012/index.htm


 就業状態が判明するのは1億1,048万人ですが,このうち働いているのは6,422万人であり,残りの4,606万人(42%)は無業者です。

 後者の多くは,就業を希望しない者(多くは高齢者)ですが,就業を希望している者もいます。しかるに,この中には職探しをしていない者も少なくありません(点線,内数)。その数,男性は203万人,女性は415万人,合わせて618万人なり。

 東京の人口の半分ほどですが,結構な数ですね。就業を希望しつつも,求職活動をしていない(できない)。さしあたり,この層への働きかけが課題になるかと思いますが,この潜在労働力の素性を解剖してみようと思います。ここでは,女性の415万人に注目することにしましょう。

 まずは年齢層別の棒グラフからですが,主な理由の色もつけてみました。出産・育児と介護・看護です。それ以外は「その他」として括りました。


 最も多いのは,30代の後半です。働き盛りの層ですが,彼女らの求職活動を妨げる条件としては,やはり出産・育児が大きいようです。職に就けないどころか,職探しすらできない状態をももたらしていることが知られます。

 なお高齢層も多いようですが,この層では介護・看護という理由が出てきます。これから先,この赤色の領分が増してくることでしょう。

 以上は絶対量のスケッチですが,上図の「その他」(緑色)の中身も気になるところです。今度は,求職活動を妨げる理由の内訳をみてみましょう。全体のどれほどかという,組成図の形でご覧いただきます。


 理由の組成は,年齢によって違いますね。この中には如何ともし難いものもありますが,政策上の課題として検出されるのは,出産・育児という理由による(若年)女性労働力の潜在化でしょう。先ほどの図でみたように,量としてはこの部分が最も多くなっています。

 それと,「希望の仕事がなさそう」という,選り好みの非求職が案外少ないことにも注意すべきかと存じます。

 次の課題は,地域別の傾向把握です。出産・育児という理由による(若年)女性労働力の潜在化。これが顕著なのは,どの県か。問題への対策は地域レベルでなされるべきことですが,それに先立っての状況診断のデータを出せればと思います。

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