2012年6月3日日曜日

学生の街

私は高校を出て,東京の大学に入るために上京したのですが,「東京は学生が多いぞ。なんせ,石を投げたら大学生に当たるといわれているしなあ」と,担任の先生が言っていたのを覚えています。

 2010年の『国勢調査』の産業等基本集計結果によると,東京の人口は1,316万人,そのうち大学・大学院に在学している者は45万人。比率にすると3.4%,およそ30人に1人です。「石を投げたら大学生に当たる」というのはオーバーでしょうが,他県に比したら,この比率が高いことは確かでしょう。私の郷里の鹿児島は,1.0%(100人に1人)です。

 さて,この東京において,学生が多く居住している地域(学生の街)はどこなのでしょう。上記の『国勢調査』の統計を使って,都内の市区町村別に,人口中の大学・大学院生(以下,学生)の比率を計算してみました。下図は,1%刻みで,それぞれの地域を色分けしたものです。


 黒色は,5%を超える地域です。文京区(6.2%),小金井市(6.1%),小平市(5.8%),八王子市(5.8%),日野市(5.2%),国分寺市(5.1%),国立市(5.0%),が該当します。文京区では,住民の16人に1人が学生ということになります。文京区は,東大の所在地ですよね。2位の小金井市には,私の母校の東京学芸大学があります。

 以前なら,分析はここまでなのですが,最近の『国勢調査』の公表データはとても充実していて,各市町村内部の町丁別の数字も知ることができます。学生の街である文京区内において,とりわけ学生が多く住んでいる町丁はどこなのでしょう。下記サイトの表15のデータを使って,文京区内の小地域別の学生人口率を出してみました。
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001036648&cycode=0


 文京区全体の学生人口率は6.2%ですが,内部を細かくみると,率が際立って高い地区がいくつかあります。6つの地区は,値が10%を超えます(赤字)。中でも飛びぬけているのは,目白台1丁目の26.4%,後楽1丁目の25.0%です。この両区では,住民の4人に1人が学生です。まさに,「石を投げれば学生に当たる」地区といえましょう。

 地図をみると,目白台1丁目の近辺には,早稲田大や日本女子大があります。後楽1丁目の周囲には,中央大,日大,東京医科歯科大などがあります。後者は,東大からも遠くはありません。*下記サイトのGoogleマップで,地区名を入力すれば拡大地図が出てきます。
https://maps.google.co.jp/maps?hl=ja

 学生向けの商売(安食堂,屋台ラーメン屋・・・)をやろうという方は,『国勢調査』の小地域集計のデータを参考にされるとよいのでは。官庁統計は,国民の共有財産です。いつでもどこでも誰でも,ネット上で閲覧することができます。存分に活用しようではありませんか。

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