2012年6月7日木曜日

国別の幸福度カルテ③

前回と前々回の記事で,24か国の幸福度カルテをお見せしました。今回は,残りの12か国についてみてみましょう。幸福度カルテとは,OECDの幸福度指数(BLI)をもとに作成したものです。収入,住居,ワーク・ライフ・バランスなど,多角的な視点から,それぞれの国の幸福度を視覚的に捉えることができます。
http://www.oecdbetterlifeindex.org/

 11の項目の幸福度が,0.0から1.0までのスコアで計測されています。値が高いほど,幸福度が高いことを意味します。元データからの加工のプロセスは,前々回の記事を参照願います。わが国を例にして,詳しく説明しています。

 それではまず,前半の6か国の図をみていただきましょう。ロシア,ポーランドなど,旧社会主義の国が多く含まれています。国名の右の数値は,11項目の幸福度を測る全指標のスコアの平均値です。あらゆる側面を合成した,総合的な幸福度尺度とお考えください。この値が0.7を超える国は,図形の色をピンクにしました。トータルな幸福度が高い国と判断されます。


 北欧のノルウェーは,多くの項目の幸福度が高い円満な型になっています。トータルな幸福度スコアは0.789であり,全対象国(36か国)の中で最高です。すごいですね。

 大国のロシアは,アンバランスな図形ができています。住居やWLバランス面はまあまあですが,健康と生活満足の項が極端に凹んでいるのです。厳しい気候条件の故でしょうか。ちなみにロシアでは,青年層の自殺率が非常に高くなっています。(昨年の10月12日の記事)。

 続いて,後半の6か国です。米英のほか,福祉国家スウェーデン,中東のトルコなどが顔を見せています。


 異彩を放っているのがトルコです。 図形の面積が小さくなっています。全指標のスコア平均は0.296で,36か国中最低です。連帯(ソーシャルネットワーク)のスコアは0.0なり。この項目は,「いざとなった時,頼れる人がいるか」という設問に対する回答で測られますが,トルコは,「いる」という者の比率が69%であり,OECD平均(91%)を大きく下回っています。

 スウェーデンは,お隣のノルウェーと同様,バランスのとれた型になっています。アメリカは,収入項目のスコアが1.00,全対象国の中でトップです。さすがは経済大国。しかし,この国では,内部格差が大きいことに注意しなければなりませんが。

 以上,36か国の幸福度カルテをご覧いただきました。メディアでは,一元化した総合尺度をもとに,各国の順位がどうということに関心が払われているようですが,そのように一元化する前のロー・データに当たってみると,各国の多様な側面(型)がみえてきます。

 どこが突出していて,どこが凹んでいるのか・・・。私が調べた限り,この種の情報を伝えている報道はないようでしたので,この場において,視覚的な統計図の形でそれを提示した次第です。みなさまの興味・関心に沿うところがあるならば,幸いに存じます。

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