2013年4月5日金曜日

東京都の教職教養の必出・頻出事項(2014年度試験対策用)

 新年度がスタートしましたが,晴れたり曇ったり,気温の差が激しかったりと,天候が安定しない日が続いています。体調管理に気をつけたいものです。

 さて,この夏に教員採用試験を受験する方は,そろそろ勉強に本腰を入れ始めておられるのではないでしょうか。手順としては,受験する自治体の出題傾向を観察し,頻出事項を検出し,それを押さえた後,学習の範囲を徐々に広めていく,というやり方が効率的です。

 今回は,東京都の試験を受けようという方のお手伝いをさせていただこうと思います。過去5年間の教職教養試験において,出題頻度が高い事項をピックアップしてみました。参照した資料は,時事通信社『教員養成セミナー』の2013年2月・3月号に掲載されている,「全国出題頻度表2009→2013~教職教養編~」です。

 私は,2009~2013年度の5回の試験において,出題回数が5回と4回という事項を拾ってみました。前者は,毎回欠かさず出題されている「必出事項」です。後者は,それに準じる「頻出事項」です。検出された必出事項は2,頻出事項は15でした。下表をご覧ください。


 全体的にみて,教育課程の国家基準である学習指導要領がよく出題されています。学習指導要領の変遷史は必出です。学習指導要領はおおよそ10年間隔で改訂されてきていますが,改訂の内容を時代順に並べ替えさせる問題が多いようです。

 生活科の創設,総合的な学習の時間の創設,教育課程の基準性明示,教育内容の現代化・・・。それぞれの時代状況に則した,さまざまな改訂がなされた経緯がありますが。時代順に並べ替えられますか?

 分厚い教育史のテキストを引っ張り出して,細かい事項まで覚える必要はありません。各年の主な改訂内容をキーワード形式で覚えておくだけで,十分に対処できます。拙著『教職教養らくらくマスター』では,以下のような整理をしています。ご参考までに。


 毎年出題されている,あと一つの必出事項は「児童の出席停止」です。大都市の東京では,学校で荒れ狂う子どもが多いのでしょうか。こういう性行不良の児童・生徒がいる場合,保護者に当該児童・生徒の出席停止を命じることができるとされています(学校教育法第35条)。命令を出す主体は,市町村の教育委員会です。

 この制度の趣旨は他の子どもの学習権を確保することであり,いわゆる懲戒・懲罰とは違います。また,出席停止を命じる際は,「あらかじめ保護者の意見を聴取する」こと,「出席停止の命令に係る児童の出席停止の期間における学習に対する支援その他の教育上必要な措置を講ずる」ことにも要注意。

 あと一点,特記しておくべき事項は,頻出事項の中の「学生・生徒等の懲戒」に関する法規でしょう。具体的にいうと,学校教育法第11条です。重要な条文ですので引用します。

 「校長及び教員は,教育上必要があると認めるときは,文部科学大臣の定めるところにより,児童,生徒及び学生に懲戒を加えることができる。ただし,体罰を加えることはできない」。

 大阪の高校での体罰自殺事件を受けて,体罰が大問題になっています。上記の法規定は,東京に限らず,どの自治体でもおそらく出題されることと思います。上の条文は諳んじることができるまでに繰り返し読み込んでおきましょう。

 この点に関連して,文科省は3月13日に「体罰の禁止及び児童生徒理解に基づく指導の徹底について」という通知を出しています。そこでは「懲戒と体罰の区別について」という項が設けられ,法で認められている懲戒と体罰の線引きポイントが示されています。しっかりみておきましょう。
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1331907.htm

 ざっとこんなところでしょうか。東京都の試験を受けられる方は,まず上表の必出・頻出事項をしっかりと押さえた上で,学習の範囲を徐々に広げていくやり方が効率的かと存じます。他の自治体を受験される方は,時事通信社の原資料にあたって,同じデータをつくってみるとよいでしょう。さして時間はかかりません。

 しかし,教員採用試験の教職教養では,私が専攻する教育社会学や教育史って,蚊帳の外なんだなあ。社会階層だとか,階層と学力だとか,そんなこと面接で口にしたら一発でアウトだろうな。まあ,学問としての教育学と試験での教職教養は違うっていうことで・・・。

 教員採用試験受験予定のみなさん,がんばってください。

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