2013年4月28日日曜日

30代後半の雇用就業者の年収図

 総務省の『就業構造基本調査』には,わが国で働く就業者の年収分布が掲載されています。私の年齢層である30代後半について,雇用就業者の年収分布を示すと下表のようです。男女別,正規・非正規別にみています。ちょっと古いですが,2007年の統計です。
http://www.stat.go.jp/data/shugyou/2012/index.htm


 男性でいうと,年収が判明する正規雇用者は348万人,非正規雇用者(パート,バイト,派遣社員,契約社員)は30万人です。年収のピークは,前者が400万円台,後者が100万円台後半となっています。女性の場合,正規よりも非正規が多く,年収の分布はより下方に偏しています。
 
 これが私の年齢層の年収プロフィールですが,まあこんなものでしょう。この中で私がどこに位置づくかは,ご想像にお任せします。

 さて,男性と女性,正規と非正規では年収がこんなに違う,ということを強調するためのグラフをつくるとしたら,どういう図にしますか。普通は百分比の折れ線グラフですが,これだと各カテゴリーの絶対量を把握できない,という欠点があります。表から分かるように,男性の非正規は少数派です。

 私は,以下のような統計図をつくってみました。最近のめり込んでいる面積図です。年収階層を簡略化し,各々の量を四角形の面積で表現したものです。


 4グループの絶対量と年収構成を視覚的にみてとることができます。男性でいうと,非正規雇用者の4割が年収200万円未満のワープアです。正規雇用者ではワープアはほとんどおらず,半分近くが年収500万以上であり,800万以上(太点線)や1000万以上(細点線)もいます。

 女性の場合,正規と非正規の差はもっと際立っていますね。これはヨコの比較ですが,タテの比較からジェンダー差が大きいことも知られます。

 他の年齢層の図をつくってみるとどうでしょう。また,過去の図とどう変わったかも見ものです。前期の統計法の授業では,こういうことを学生さんにやっていただく予定です。方眼紙,定規,電卓,および色鉛筆という4道具を使ってです。

 各カテゴリーの人数の平方根を電卓で出し,方眼紙に正方形を描き,手塗りで色をつける・・・。こういう作業を通して,統計を使うとはどういうことかを認識していただければと思います。

 小・中・高校のカリキュラムに則していうと,社会科,数学科,ならびに美術科の知や技を動員した「総合学習」です。各教科の内容を動員して特定の課題を追求する,「総合的な学習の時間」の作業課題としていかがでしょう。

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