文科省の『全国学力・学習状況調査』では,6つの生活行動を取り上げ,平日(月~金)にどれくらいの時間行うかを尋ねています。質問紙調査のワーディングは,以下のようです。いずれも,「1日あたり」という文言がついています。
http://www.nier.go.jp/kaihatsu/zenkokugakuryoku.html
①:どれくらいの時間,睡眠をとることが最も多いですか。
②:どれくらいの時間,テレビやビデオ・DVDを見たり,聞いたりしますか(テレビゲーム除く)。
③:どれくらいの時間,テレビゲーム(コンピュータゲーム,携帯式のゲーム含む)をしますか。
④:インターネット(携帯電話やスマートフォンを使う場合含む)をしますか。
⑤:どれくらいの時間,勉強をしますか(学習塾や家庭教師含む)。
⑥:どれくらいの時間,読書をしますか(教科書や参考書,漫画や雑誌除く)。
①は睡眠,②はテレビ,③はゲーム,④はネット,⑤は勉強,そして⑥は読書というように略記しましょう。用意されている選択肢は,次のごとし。hは時間,mは分を意味します。
私は,調査対象の公立小学校6年生の回答分布を使って,各々の平均時間を都道府県別に出してみました。度数分布表から平均値を出す場合,階級値の考え方に依拠することになります。
各階級の時間を,中間の値で代表させます。たとえば,「1時間以上2時間未満」と答えた児童は,中間をとって一律に「1時間30分(90分)」であるとみなします。
2013年度調査の結果をみると,東京の小6児童の場合,⑤の勉強時間の回答分布は次のようです。3h以上が22.7%,2h以上3h未満が15.1%,1h以上2h未満が27.6%,30m以上1h未満が21.6%,30m未満が9.5%,「しない」が3.5%,です。よって,この大都市でいうと,小6児童の平日の平均勉強時間(1日あたり)は,以下のようにして求められます。
[(210分×22.7人)+(150分×15.1人)+・・・(0分×3.5人)]/100.0人 ≒ 106.3分
平日の1日あたり1時間46分。まあ,こんなものでしょう。では,6つの生活行動時間の1日あたり平均時間を都道府県別にみていただきましょう。最新の2013年度調査の結果から,軒並み計算したものです。最高値には黄色,最低値には青色のマークをしました。赤色は上位5位です。
北海道の子どもは,テレビ,ゲーム,ネットの時間が相対的に長いようですが,雪に閉ざされた冬場は外遊びがままならないためでしょうか。他にも特記事項がありますが,細かいコメントは控えます。資料として,ご覧いただければと存じます。
11月も中旬。今週になって,急に冷え込んできました。みなさま,体調管理には十分ご注意ください。