2011年1月5日水曜日

老けて見える?日本

 一昨日の朝日新聞Web版に,面白い記事がありました。博報堂生活総合研究所が,全国の1,756人(15~69歳)に対し,日本を含む9ヵ国について,「人間の年齢にたとえるとしたら何歳くらいか」と問うたところ,日本の平均値は51.7歳であったというのです。同記事に掲載されている,日本の国民の平均年齢は43.9歳ですから,実際よりもかなり老けて見える,ということでしょう。

 では,他国についてはどうなのでしょうか。記事に掲載されている9ヵ国のデータを,前回と同じグラフで表現してみました。記事のURLも,一応,張っておきます。
http://www.asahi.com/business/update/0102/TKY201101020172.html


 グラフの見方は,前回のものと同じです。点線の均等線よりも,上方に隔たっているほど,イメージ年齢が,国民の平均年齢(実年齢)を上回る,ということです。下方にある場合はその逆で,実際よりも若く見える,ということです。

 図によると,9ヵ国中6ヵ国が,実際よりも老けて見えるようです。その度合いは,アメリカや日本という,先進国で大きいことも注目されます。反対に,韓国,シンガポール,そして中国といったアジア諸国は,人にたとえると,「年齢よりもお若く見えますねえ」という評価です。なお,イメージ年齢の絶対水準に着目すると,先進国4ヵ国と発展途上国5ヵ国との間に,明確な隔たりが看取されます。日本は,先進国の中でも高く,唯一,イメージ年齢が50歳を超えています。

 以上の結果について,どう解釈するか。高度経済成長期の頃の日本ならば,おそらく,図の左下あたりに位置づけられたことでしょう。しかし,現在では,その対極にプロットされています。成熟社会という言葉に象徴されるように,日本などの先進国は,既にある程度の豊かさを達成していますが,その先はもう見込めない,後は衰退の一途であろう,ということでしょうか。少しさびしい気がします。

 私も,そろそろ30代半ばにさしかかり,お恥ずかしいですが,白髪が目立つようになってきました。でも,まだまだこれからという,心の若さは,いつまでもキープしたいと念じています。Jさん(日本を人にたとえた場合の呼称)にも,こうした心意気を共有してほしいものです。